近畿ブラ歩き

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群雄割拠の将棋界に新たな覇王が誕生か

将棋好きのファンが、今一番注目しているのが豊島竜王が藤井王位に挑戦している七番勝負と逆に藤井王位が豊島叡王に挑戦している叡王戦五番勝負のWタイトル戦の行方です。

昨日、王位戦七番勝負第4局が行われ、結果140手で藤井王位が勝利し、3勝1敗でタイトル防衛に王手が懸かりました。

 

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終局直後の映像と終局図です。

終局図は、藤井王位が豊島竜王の139手目3四桂打ちを140手目5三王で躱して何処から大駒(飛車と角)を打ち込んでも広い上部に逃げれば詰が懸からず、必死が懸かって居るので打つ手無しで豊島竜王の投了と成ります。

1手空けば、藤井王位が9七香を玉の頭に打ち込めば必然と豊島竜王は8八の銀で香車を取らなければ成らず、この地点で次の1手9九金打ちで詰むのです。

先週叡王戦第3局に勝って叡王位奪取に王手が掛り、昨日の勝利で防衛に王手が懸かりました。

タイトルを防衛し、逆に豊島叡王からタイトルを奪えば3冠のタイトル保持者と成り、渡辺名人に並びますが、タイトルの格式で以前と渡辺名人が上位と成るのでこの状況を打破するには、現在進行している竜王戦挑戦者決定トーナメントの決勝三番勝負で戦勝しているので第2局も勝てば、正式に竜王挑戦者に躍り出て10月から豊島竜王との間で七番勝負が行われ、この将棋界大タイトル竜王を奪取すれば、渡辺明の名人を凌いで最上位の席順に収まり、タイトル数とタイトルの優先順位で1位に成ります。

名人と竜王位の違いは、何方も将棋界の二大看板で実力制の頂点が竜王位で、歴史と階級制の頂点が名人位です。

其の違いは、実力が無けれな簡単にコロコロと転がって奈落の底まで堕ちるのが竜王位で、階級制の名人位は例え名人を失冠しても翌年はA級順位戦で1位の成れば名人挑戦者に成って返り咲く可能性が有りますが、竜王位は1敗したら敗者復活戦で勝ちきって決勝トーナメント1組5位の椅子に潜り込まなければ返り咲く資格を失い、翌年は階級落ちで一から遣らなければ挑戦権トーナメントに出る資格得る事が出来ないので2敗失格で更に転落という具合です。

ですので竜王位は運が左右する余地がなく、負ければ即終の実力本位のタイトルです。

名人順位戦は、本人の順位が上位で有れば、例え成績の悪い者が3人居ても順位上位で頭ハネで転落せずの残留出来る特権が有るので運が左右するタイトルです。

藤井王位は、順位戦では一度C級1組で惜しくも頭ハネで昇級を逃がしており、最短5年での名人に成る事は叶いませんでしたが、今年はB級1組で上位2名に入ればA級に昇級し、翌年は順位戦リーグで優勝すれば名人挑戦は確実となり、俄然名人獲得に希望を寄せる事が出来ます。

勿論相手は、渡辺名人と今年の順位戦優勝者のどちらかと名人を争うと言う未来図が見えてきます。